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【連載:ダンチな人々vol.3 建築士・鈴木恵理子さん(後編)】"現代を凛として生きるひと"へ。たくさんの想いを込めた団地リノベーション



団地にかかわるステキな人に会いに行くシリーズ〈ダンチな人びと。〉

第3弾は、団地を未来につなぐ”デザイナーズリノベーションの最新プロジェクト「凛-rin-」のデザイナー、建築士の鈴木恵理子さん。新潟を拠点に活動する鈴木さんが、どうして千葉市・花見川団地のリノベーションを手掛けているのか、団地への特別な思いなどを、「凛-rin-」施工中の現場におじゃまして伺いました。



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団地にかかわるステキな人に会いに行くインタビュー企画〈ダンチな人びと。〉

前回に引きつづき、花見川団地の一室を自身の設計でリノベーションされている建築士・鈴木恵理子さんお話をうかがいました。

前半では幼少期の思い出がつまった花見川を再び盛り上げたいという思いから花見川団地のリノベーションをすることに決めた鈴木さん。

後編では、実際にリノベーションをしていく中でのお話などをお聞きしました。

 

 


「だんちぐみ」とのタッグで、団地リノベーションプロジェクトがついに発進!

 

ー 部屋を購入し、いよいよ設計ですね!

 

その前にリノベーションをする際の施工資金の調達先を探しました。しかし、私は経営の専門家では無いので今回の費用が工面できても、この先続けていく未来が見えない。せっかくならこの先もこの活動を続けていきたかったので、どうお金を回していこうかと悩んでまた止まってしまいました。そんな中、色々相談していたら「だんちぐみ」さんがプロジェクトに参加してくださることになったのが転機でしたね。新プロジェクトRIN-凛-と名前をもらったことで一気に話が進んだ感じがします。

 

 

 

ー 実際に設計に入ったら鈴木さんの専門かと思いますが、普段と違いなどはありましたか。

 

もう違いしかありません!

鉄筋コンクリート造(以下RC造)の共同住宅の設計は初めてで楽しみではありましたが、知らないことばかりなので苦戦しました。普段は木造の新築住宅に関わることが多いのでスイッチの場所など基本的に自由に付けられますが、それに比べるとRC造のリノベーションは制約が多かったです。例えば、パイプスペースは共用設備で移動ができないので決まった範囲の中で設備を納める必要があり、大規模な間取りの変更は難しい。けれどリノベーションした魅力も出さないといけないといったことを考えていくのがとても難しかったです。


そんな中、今回プロジェクトを一緒に行う人の中に非常に団地に詳しい建築士さんがいらっしゃったのは本当にありがたかったです。図面の段階でできる、できないを見てもらって……。もしその方と出会えてなかったら現場でプランの修正をしないといけなかったと思いますが、そう思うとゾッとしますね。本当に頭が上がりません。


解体中のお部屋の様子。所々見えるパイプなどを考慮して設計が行なわれています。

 

 


「団地」ならではのリノベーション。たくさんの人と協力しながら、デザインに込めた思いをかたちに

 

ー 進捗はいかがですか。

 

今は工事を待つのみです。考えてみれば当たり前ですが、(集合住宅の中古物件なので、新築の戸建てと違い)既に住んでいる人もいらっしゃるので工事をするためには許可を取らないといけないんですよね。そしてその工事内容を審査してくれるのは住民から選ばれた管理組合の人。皆さん自分たちの生活もある中、休日に集まって法規上問題がないかなどを調べてくださるので工事予定の3週間前までには書類を提出しないといけません。これも普段との違いですね。


これからについて生き生きとお話しされる鈴木さん。
これからについて生き生きとお話しされる鈴木さん。

一緒に参加してくださっている方は皆さん団地に対して熱く、誠実な人なので良いものができるとは思っていますが、今まで作ってきた建物と規模も使用者も異なるので、実際に出来上がるまで壁紙の色はあれでよかったかななどとドキドキしています。実際に完成した部屋を見るのがとても楽しみです。

 

 

 また、団地に住みたい!

ー これからのご予定はきまっていますか?


ひとまずこのプロジェクトが完成するまでは、こちらに集中したいというのが正直な気持ちですね。

でも、また団地には住みたいと思っています!この前、団地に住んでいるお友達の家にお泊まりしたのがとても楽しくて。今回設計する中で、広さや使い勝手のイメージがなかなか湧かなかったのもあって、また住みたいなと思いました。機会があればまたリノベーションにも関わりたいです。もちろん興味のある団地はたくさんありますが、選べるならもう一度、花見川団地を選んでいるような気がします。


 

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今回のインタビューでは子どものようなキラキラとした目でこれからの団地についてお話されていた様子が印象的だった鈴木さん。

RIN-凛-は現代を凛と生きる人を応援するコンセプトですが、鈴木さんの”頑張ろうとしている人の背中を押してくれるような優しさ”が設計にも反映されていると感じました。


完成したらまたぜひお伺いしたいです。




≪information≫


鈴木さんが手掛けるリノベーションプロジェクト「凛-rin-」にご興味がある方は、団地roomsの物件ページより、お問合せ下さい。



《 お問い合わせ先 》

団地ルームズ「凛-rin-」(他サイトに飛びます)





この記事を書いた人

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和田琴子(わだ ことこ)/ ライター・大学生


大学では建築デザインを専攻しています。地域コミュニティについて興味を持ったことをきっかけに団地に惹かれるようになりました。もっと団地のことを知りたいと思い、団地女子会に参加させていただいています。まだまだ勉強中。趣味は一人旅とぬいぐるみ集め。団地女子会メンバー。






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