「団地を買う」を応援します!特集Vol.8 団地選びのチェックポイント②コミュニティ編
- 団地 rooms

- 12月19日
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「団地リノベに興味はあるけど、数ある団地の中でどの団地を選べばいいの?」という質問をいただきます。団地を選ぶ基準の中から、今回は②コミュニティについて書きたいと思います。
団地のコミュニティをチェックしてみよう
それでは、順に解説していきます。
①広報紙が発行されている
コミュニティ充実の要は、情報共有とコミュニケーションといっても過言ではありません!
毎月1回など一定のペースで、広報紙(回覧板)が発行されていたり、掲示物がキチンと管理されているか(古い情報を貼ったままにしていないか)が大事です。
これまで私が見てきた団地では、回覧板を定期的に回したり、掲示物の管理がきちんとされている団地は、共用廊下に物が置かれていたり、汚れていたりすることが少ない印象です。
さらにHPがある団地だと、若い人への情報発信を前提にしてることが多く、若年層を団地に呼び込んで空き家の増加や団地の高齢化を防ぎたいという意思も感じられますね。
②サークル活動があるか
団地には集会所を設けているところが多く、そこで「太極拳」「健康マージャン」「長寿会」「子ども会」などのサークル活動が行われていると、団地の雰囲気が明るくなります。
また、日ごろから集会所に出入りしている人が多いと、住民同士の交流が多く、災害時にもあんしんです。
③総会の議案書や管理規約を読んでみよう
ところで、団地(区分所有マンション)には、管理組合があり、年に一度、総会を開かないといけません。この総会の議案書は区分所有者だけでなく、マンション購入検討者も読むことができます。
不動産会社が団地・マンションの売主から売却の依頼を受ける時に「媒介契約書」を不動産会社と売主の間で結びます。この媒介契約書を元に、不動産会社は団地・マンションの管理会社や売主に総会の議案書や管理規約などを請求します。
こういった仕組みになっているので、現在売り出している団地で気になる団地があれば、取り扱っている不動産会社に総会の議案書や管理規約を読みたいと伝えれば、読ませてもらえます。(ちなみに、読みたいと言わなくても、不動産仲介会社からは売買契約前の重要事項説明の時に、総会資料や規約の重要部分については説明があります。)
特に総会の議案書には、管理費・修繕積立金の不足や値上げの予定がないか、これまでの改修履歴などの情報が載っていますので団地・マンションの団地・マンションが現在抱えている問題がつぶさにわかります。
④管理組合に問い合わせしてみる
①~③のことをチェックのために、管理組合に電話をしてみるのも一つの手段です。
ただし、総会資料や管理規約は個人情報が掲載されていることがあるため、管理組合(または、委託されている管理会社)としては、利害関係者以外には教えられないという対応になることも多いです。購入の検討をしていることを伝え、相談に乗ってもらうスタンス連絡しましょう。
窓口の対応でも、ご自分と団地との相性もわかる部分もありますよね。
⑤実際に、団地に出かけてみよう
百聞は一見に如かず、の言葉通り、団地に出かけてみましょう。
①の掲示板やゴミ捨て場、植栽などの共用部の管理状況などはもちろん、ポストやバルコニーも(不審者にならない程度に)見てみましょう。集合ポストが荒れていたり、バルコニーにゴミが山積している部屋がないかなど、五感を使って実際に行かないと分からない部分をチェックしてみてください。
2つ以上の団地を見学して比較してみると、より自分の好みがわかるのでオススメですよ!
今回は、団地を選ぶポイントのなかから、コミュニティに関してお伝えしました。
団地コミュニティは長い期間を経て育まれてきたもの。団地のみなさんに敬意をもって、コミュニティを覗いてみましょう。
団地選びのポイントを書いてきましたが、団地を客観的に評価する制度があれば便利でいいと思いませんか?次回は、そんな団地評価制度について書いてみたいと思います。

村上亜希枝(むらかみ・あきえ)/ライター
団地を愛する宅地建物取引士。多摩ニュータウンの不動産会社でお客様に団地を薦めているうちに、自身がすっかり団地好きに。現在は「 団地に住みたい人を、増やしたい!」を軸に、主に昭和期に建てられた団地の活性化に日々取り組む。趣味は団地巡り、山登り、アクセサリー作り。アキヱ企画代表。団地女子会メンバー。


