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村上団地特集① 多彩な文化を涵養(かんよう)する村上団地と商店街

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団地女子会のメンバーで村上団地に行き、多文化交流の取り組みについてお話を伺いました。今回の見学は以下の3つのパートで行いました。

1 村上団地商店街

2 日本語学校(理知の杜)

3 日本語学校の生徒と八千代松陰高等学校の生徒の交流見学


今回の記事では、第1部として商店街とみらいプロジェクトについてレポートします。



商店街のようす

そーらシステムの設備概要
商店街は「むらかみモール」と名付けられている

団地の中央に位置する商店街の中には市役所支所、郵便局、医療機関、金融機関、食品店、ドラッグストアなどがあります。徒歩約15分の最寄り駅まで行かなくても、生活必需品は揃えることができそうでした。



団地内にチョコザップって、あったらいいよね~
団地内にチョコザップって、あったらいいよね~
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住民の高齢化による購買力低下によって閉じる店もあり、少し寂しい印象の中、デイサービスや特養ホーム、小規模スポーツジムなど現在のニーズに合うサービスが新設されていました。

団地の商店街は物販よりサービスを提供が主流なのかな。


鶴川6丁目団地の共用部に置かれたV2H
私たちの質問に笑顔で答えてくださる山﨑さん。村上団地への愛を感じました。

村上団地中央商店街では、八千代市村上中央商店街振興組合の理事長、山﨑恵裕さんにお話を伺いました。山﨑さんは村上団地の商店街でモンテヤマザキ村上店を営む2代目で、長くこの街を見てきた一人です。



外国人の居住者について

村上団地では、外国人が団地に増えてきた時期は大きく3つに分かれていて、まとめるとおおよそ次のとおりとのこと。

第1期(1980年代):フィリピンや朝鮮半島の出身者がメイン。 

第2期(2000年代);日系ブラジル人・ペルー人、おおよそ1000人くらい。

第3期(現在):ベトナム、ネパールなど東南・南アジアの人たちなど、以前に比べて国籍が多様化しているのが特徴。


第2期あたりから、外国人の居住者が増えていく中で、文化の違い暑い時期に上半身裸で外の公共空間で過ごしたりお酒を飲んだりするなど、日本人にはあまりない文化で、戸惑う人が出てきたようです。その時期には、日本語が全く話せない方も多く、地域のボランティアを中心にサポートが図られてきました。


六丁目団地の公園の藤の花と住棟の写真
インタビューは、モンテヤマザキショップ(写真右)前の広場で行われました。インタビュー中いろんなお客さんが訪れ、地域に愛されているお店なんだなと思いました。

2010年には、村上団地内に八千代多文化交流センターができ、ポルトガル語、スペイン語、英語の通訳ができる方の配置、交流の機会の創設、相談に乗ったりするなど、行政のサポートが入るようになりました。

そういった地域の皆さんや行政の努力により、商店街を中心とした地域の夏祭りは、多文化・多世代交流が話題になりインターネットのニュースでも取り上げられるほど盛り上がっています。多国籍料理が売られたり、公園のステージで様々な国の方が盆踊りを踊ったり、それぞれ自国のダンスが披露されたりしています。


(写真提供:山﨑恵裕さん)


参加された方にお話を聞いてみたところ、盆踊りを「踊れないから・・・」と輪の外で見ていた日本人を外国の方が「そんなの関係ない」とばかりに一緒にわからなくても踊ろうよと誘う一幕もあったそうで、いろんな価値観に触れ合うことが地域を盛り上げていくんだなと感じます。



村上みらいプロジェクト

2019年ごろにURが団地再生事業として3街区の1~15号棟(約500戸)を解体等することを決定します。URの呼びかけで、解体後の3街区の空き地や商店街(UR管理)の利活用を中心として、地域の方たちと村上団地の新たなまちづくりに向けた意見交換の場が設けられました。

写真右手が3街区解体後の空き地(2025年現在、何も建っていない)
写真右手が3街区解体後の空き地(2025年現在、何も建っていない)

話し合いが進む中で、そのメンバーの中から「村上みらいプロジェクト」が発足されます。そのプロジェクトの中には、千葉県、八千代市、UR、商工会、地域の教育機関などが入っています。計3回のワークショップが開催され、今後の村上団地について、現在では月に1度話し合う場が持たれています。


多世代・多文化共生を目指したまちづくりを進める村上団地、今回は商店街のお話でした。今回は時間の関係で、村上みらいプロジェクトについて詳しく伺えませんでした。また日を改めて詳しく伺いたいと思いました。第2部、日本語学校(理知の杜)へ続きます。



おまけ;モンテヤマザキ村上店の店内をご紹介

(お店にはポルトガル語で書かれたブラジルの食材がとても多く、見ているだけでもとても楽しい!お豆とお肉の種類がとても多いのが印象的でした。食材だけでなく洗剤なども売っていました。)


(モンテヤマザキ村上店ではブラジルで愛されているバーガー類を注文すると調理して熱々を提供してくださいます。顔の大きさくらいある大きなハンバーガー。お肉が大きくておいしい!時間の関係で今日はハンバーガーを頼みましたが、次回はブラジル料理を頼みたいです。)



【取材協力】

●村上中央商店街振興組合

●八千代市多文化交流センター

●村上みらいプロジェクト




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村上亜希枝(むらかみ・あきえ)/ライター

団地を愛する宅地建物取引士。多摩ニュータウンの不動産会社でお客様に団地を薦めているうちに、自身がすっかり団地好きに。現在は「 団地に住みたい人を、増やしたい!」を軸に、主に昭和期に建てられた団地の活性化に日々取り組む。趣味は団地巡り、山登り、アクセサリー作り。アキヱ企画代表。







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