村上団地特集③ みんなで作ってみんなで食べる日本料理。留学生と地元高校生との調理イベントにおじゃましました!
- 団地 rooms

- 2 日前
- 読了時間: 5分

今日は団地女子会のメンバーで村上団地に行き、多文化交流の取り組みについてお話を伺
いました。今回の見学は以下の3つのパートで行いました。
1 村上団地商店街
2 日本語学校
3 日本語学校の学生と、八千代松陰高等学校の生徒の調理交流
今回は第3回、日本語学校の学生と地元高校生の生徒の料理交流についてレポートします。
前回ご紹介した理知の杜日本語学校千葉校(以下、日本語学校)の学生と、地元の八千代
松陰高等学校の調理部による、合同で料理をして交流を図ることが狙いで料理交流会が実
施されました。
この日は午前と午後に2回の交流が予定され、私たちは午後の会にお邪魔しました。
調理スタート!

まずは、今日の料理とイベントについて、スケジュールと献立の説明です。

この日の献立は「おはぎ、から揚げ、お味噌汁」です。
各班は、留学生と日本の高校生が半々になるように配置され、協力して料理を作ります。

早速調理に取り掛かります。最初はなかなか会話が弾まず、留学生同士、高校生同士で話
すことが多いのが見受けられました。しかし、調理が進むにつれて、少しずつ会話が増えていきます。


献立のひみつ
今回の献立には、少し秘密が隠されていました。から揚げは味をしみこませる時間、おは
ぎはもち米を炊く時間、少し時間を置く料理を選んであります。その待ち間に学生たちが
交流できるように配慮されていたのです。
その待ち時間の間、生徒たちは共通の話題を探していろんなことを話しかけていました。
多かったのが日本のアニメの話でした。お互いのスマートフォンを見せ合って、盛んに話
し始めます。


料理の完成です。盛り付けもみんなで行います。

いただきます!

料理が終わって、「いただきます」をする頃には、留学生たちに笑顔が。

意外にも、自炊が多い留学生たちは、日本食を食べる機会が少なかったようで、初めて食
べる料理がほとんどだったようです。それでも、みんなで作ったご飯はご馳走!おいしそ
うに食べていました。
ご飯を食べながらも、「おいしいってネパールの言葉でなんていうの?」なんて質問が聞
こえてきました。

食事を早めに食べ終えて、皆で記念撮影している班も。

食べ終わった後は、皆で片付けです。
片付けが終わった後には、なんだか離れがたい雰囲気。
日本語学校の先生からは、普段、留学生たちは同年代の日本人との交流の機会が少ないの
で、今日はみんなとても楽しそうだった。高校の先生からは、普段学校で習っている英語
を使ったり、料理をして教える楽しくて貴重な実践の場になったとそれぞれ感想が語られ
、記念撮影、挨拶をして終わりました。

この日は村上団地の商店街見学、日本語学校見学、調理交流会の見学という村上団地と留
学生を追った一日でした。見学して感じたのは、「国際交流」「文化交流」と言うと少し
かしこまったような印象を受けますが、一緒にご飯を作って食べる、それだけで心の距離
がぐっと近づくということです。
小難しいことを考えなくても、ただ単純に留学生たちのあのキラキラした瞳を見る機会が増えれば、いいのかなぁと私は感じました。もっと気軽に一緒にご飯を食べたり、英語と日本語を教えたり、日常に落とし込めるような仕掛けを、街全体で作っていけるといいな、そのために何かお手伝いできたらいいなと思いました。
今日の立役者「大泉早花」さん
今回の交流会は、日本女子大学の大学院生の大泉早花さんが中心となって企画されました
。彼女は、八千代松陰高校の調理部の出身です。大学で建築を学び、学部の卒業設計では
、地元八千代市の村上団地を選び、多文化共生と新たなコミュニティデザインを研究しま
した。

彼女の卒業制作は、一般社団法人団地再生支援協会の「団地再生学生賞」にて奨励賞を受
賞しました。卒業制作はこちら↓

今回は、日本語学校の留学生と地元の高校生との料理交流についてレポートしました。
【取材協力】
●学校法人理知の杜 理知の杜日本語学校千葉校
●八千代松陰高等学校

村上亜希枝(むらかみ・あきえ)/ライター
団地を愛する宅地建物取引士。多摩ニュータウンの不動産会社でお客様に団地を薦めているうちに、自身がすっかり団地好きに。現在は「 団地に住みたい人を、増やしたい!」を軸に、主に昭和期に建てられた団地の活性化に日々取り組む。趣味は団地巡り、山登り、アクセサリー作り。アキヱ企画代表。











